あきよししまの人生記録

私の人生ややこしい。いろいろと煩わしい心の中、断ち切るすべを模索中。

つかの間の平穏な日々

病気が発覚してから4年程で母は死んだ。私が13歳、弟はまだ8歳だった。しばらくはなんだかんだと忙しかったはずで、気も紛れていたかもしれないが、家族がいなくなる重大な出来事に直面し絶望していたはずなのに、我慢ばかりするこの家族は、みんなそれぞれ気丈にふるまった。

それまでも双方の祖母が交代でうちに手伝いに来てくれていたが、大好きだった母の作るコロッケや餃子は幻のおかずとなり、煮物やおひたしが圧倒的に増えた。そのおかげで私は煮物を作れるようになったのでありがたいのだが、なんか悲しいよね、そういうの。自分の家と我が家を行ったり来たりして、この生意気なクソガキを母の分までビシビシ躾けてくれた母方の祖母と、それとは対照的にどこまでも甘く、いつでも私のわがままを否定せず聞いてくれた父方の祖母にはちゃんとお礼を言えないままになってしまった。それに祖母たちの不在中、祖父たちもいろいろ大変だったに違いない。本当に感謝しかない。40年以上経って、本当に今更ですが、ありがとうございました。

3人になった家族はそれから寂しいながらも頑張って暮らしていくのだが、平穏な日々はそう長く続かなかった。